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コラム (2002.01)

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 ■ INDEX (目次)
 「格付け」 (Ratings Lists)2002.01.23
 こんなときこそ道路をつくれ2002.01.04
 履行保証制度2001.12.14
 日本の競争力2001.11.14
 地震に対する建築物の耐力2001.10.31
 あららホームサーバ2001.10.06
 こだわり2001.09.01
 質実剛健2001.08.08
 情報ソース2001.07.25
 オープンソース(open source)2001.07.13
 ん? 法的整理2002.01.14
 迷走する日本経済2001.12.25
 検索サイトの活用法2001.12.09
 住宅寿命指数2001.11.04
 サーバの引越し2001.10.16
 業界再編2001.09.11
 業界の取組み2001.08.17
 第三セクター2001.07.27
 建築士のステータス2001.07.16
 コラム(column)を書くぞ2001.07.12
 

キーワード「格付け」 (Ratings Lists)

世界的な大企業の破綻が相次いでいる。

前年末の 12/3 米エネルギー大手エンロンは破産法を申請し米市場最大規模の経営破綻となった。つい先日 1/22 米小売業Kマートは負債総額は約113億ドルを抱え経営破綻した。国内某小売業は「Too Big To Fail」と言訳し、未来の無い日本の脆弱な経済体質を世界に露呈した。

そこで、私たち経済ド素人にもわかる格付け情報。
難しいところはさておき、格付けとはなんなのか? 情報はどこで見ることができるのか?
世界的にも著名な米格付け機関のスタンダードアンドプアーズ(S&P)とムーディーズ(Moodys)についてのURL情報をまとめてみる。
今回もコラムじゃないなぁ ただのメモだったりして.....

Standard&Poor's


Moodys

あっコメントも無しのただのメモだ!..........だって経済はド素人なんだもの

2002.01.23

 

ん? 法的整理

ダイエーの再建問題や、青木建設や殖産住宅の民事再生法申請でのキーワードをチェックしてみる。 これはコラムじゃないなぁ、ただのメモだったりして。


産業再生法(産業活力再生特別措置法)って何?

産業活力再生特別措置法 平成11年10月1日施行
第1条(目的) この法律は、内外の経済的環境の変化に伴い我が国経済の生産性の伸び率が低下している現状にかんがみ、我が国に存する経営資源の効率的な活用を通じて生産性の向上を実現するため、特別の措置として、事業者が実施する事業再構築を円滑化するための措置を雇用の安定等に配慮しつつ講ずるとともに創業及び中小企業者による新事業の開拓を支援するための措置を講じ、併せて事業者の経営資源の増大に死する研究活動の活性化等を図ることにより、我が国産業の活力の再生を速やかに実現することを目的とする。

優遇措置等

  • 分社化手続きの軽減
  • 債務株式化のための優先株発行枠拡大
  • 従業員、経営者による企業買収(マネジメント・バイアウト、MBO)支援
  • 分社化の際にかかる登録免許税を半減(0.7%→0.35%)
  • 設備廃棄に伴う欠損金(赤字)の繰越控除期間を延長(5年→7年)
  • 既納法人税の繰り戻し還付の復活(過去1年)
  • 現物出資の共同子会社設立に伴う譲渡益課税の繰り延べ
  • ストックオプション(自社株購入権)税制の優遇措置を子会社に拡大

[解説]
我が国経済が自律的に発展していくためには、経済の需要面と供給面の双方が安定的に成長する必要があります。需要面については、緊急経済対策などで積極的な需要喚起策に取り組んできましたが、供給面については抜本的な対策が求められてきました。
供給面での対策としては、「資本と労働の使われ方の改善による生産性の向上」が不可欠なものになります。しかしながら我が国の「生産性の上昇率」は大きく低下しており、国際的に見ても既にOECD諸国の平均を下回る水準となっています。
こうした状況の中で、事業者が営んでいる事業の中で生産性の低い分野からの撤退・縮小を進め、より生産性の高い分野に経営資源を重点的に投入する、「選択と集中」を促進するため、平成11年10月1日から本法が施行されました。

参考資料 産業活力再生特別措置法の概要 [通商産業省]


会社更生法って何?

会社更生法 昭和27年8月1日施行
第1条(目的) この法律は、窮境にあるが再建の見込のある株式会社(以下「会社」という。)について、債権者、株主その他の利害関係人の利害を調整しつつ、その事業の維持更生を図ることを目的とする。

[解説]
株式会社の経営が行き詰まった場合でも、再建の見込みがあると裁判所が判断すれば破産にはならず、債権者や株主の利害を調整しながら、事業を継続して会社の更生を図ることを目的とした法律です。会社が裁判所に更生手続き開始の申し立てをし、受理されると財産保全命令が出されます。税金の徴収や担保権は、この法律が適用された場合、ある程度まで制限が与えられます。更生会社には管財人が選出され、裁判所の認可を受けたうえで更生計画に沿って会社再建に取り組むことになります。
ただし、金融企業の場合は一般企業とは違い、金融庁から業務停止命令が出された時点で、事実上の倒産となります。


民事再生法って何?

民事再生法 平成12年4月1日施行
第1条(目的) この法律は、経済的に窮境にある債務者について、その債権者の多数の同意を得、かつ、裁判所の認可を受けた再生計画を定めること等により、当該債務者とその債権者との間の民事上の権利関係を適切に調整し、もって当該債務者の事業又は経済生活の再生を図ることを目的とする。

[解説]
企業の再建型の倒産処理手続きとして、これまで中小企業の代表的な倒産法だった和議法を廃止して2000年4月に施行されました。迅速な手続きによって倒産企業の資産が劣化したり従業員が離散したりするのを食い止めて、早期再建を促すのがねらいです。
支払い不能など企業が事業を続けるのに著しい支障をきたす場合は、経営破たんに追い込まれる前でも申請が可能です。また債務者だけでなく債権者も申請ができます。申請後も従来の経営者が引き続き再建にあたります。再建計画が決定してからの3年間は、裁判所を通じて選んだ監督委員が再建の進ちょく状況を監視します。
会社更生法や和議法では、裁判所が申立企業に再建の見込みがあるかどうかを事前に調べるため、申請を受理するまで時間がかかります。そのため信用不安が広がってしまい、企業の再生が難しくなることがありました。民事再生法では再生計画の提出は再生手続きの開始決定後でもよく、手続きの開始も申請から早い時期に出ます。申し立てから再建手続きまでに必要な時間は、和議法で半年から1年、会社更生法で2カ月から6カ月ですが、民事再生法では2週間から1カ月に短縮されました。


何?なに?ナニ?

破産
破産法第132条に基づいて債務者は自ら支払い不能や債務超過を理由に破産の申し立てを裁判所に行うことができる。裁判所は破産原因があると認めると「破産宣告」を行い、破産開始決定を出す。破産では裁判所が任命する破産管財人のもとで資産の整理、債権者への分配が行われ、債権者は原則として個別の権利の行使が禁止される。法的拘束力のきわめて強い手段である。

特別清算
特別清算は、解散後の株式会社につき、清算の遂行の支障または債務超過の疑がある場合に開始される裁判上の特別の清算手続である。申し立ては債権者、清算人または株主で、監査役は認められていない。

債務超過
債務超過は、貸借対照表上の負債(債務)が資産(財産)を上回った状態です。

モラルハザード
金融においてモラルハザードとは、特融や預金保険といったセーフティネットの存在により、金融機関の経営者、株主や預金者等が、経営や資産運用等における自己規律を失うことをいいます。例えば、金融機関経営上のモラルハザードとしては、公的資金による救済をあてにして、経営陣や株主が「最終的には金融当局が救済してくれるだろう」と考え、信用供与や資産の運用方法に慎重さを欠いた経営を行うといったことが考えられます。


ネタ元リンク

やさしい経済用語の解説 [NIKKEI4946.com]
倒産の定義 [東京商工リサーチ]
会社更生法と民事再生法の違い [菊池綜合法律事務所]
わかりやすい金融経済用語解説 [日銀]

2002.01.13

 

こんなときこそ道路をつくれ

右を向いても左を見ても『不況』、建設族とか道路族とか呼ばれるこの業界、バブルに踊って日本をダメにしただの構造改革の反対勢力だの、まるで不況の元凶のようだけれど、道路をつくること自体は悪なのか?


道路整備の財源

平成13年度一般会計予算では道路整備費として 25,060億円(3.0%)を占める。
国土交通省道路局の平成13年度道路整備予算概算要求財源内訳では、総道路投資 113,143億円に対し 国費 37,181億円(31.5%)内特定財源 36,719億円、地方費 63,372億円(53.6%)内特定財源 23,928億円、財投等 7,590億円(14.9%)で構成される。
特定財源とは受益負担・原因者負担の考え方に基づき、自動車利用者が道路整備費を負担する制度で、ガソリンなどにかかる揮発油税や自動車重量税などが財源となる。日本では昭和28年よりこの制度を採用し道路投資は国費の一般財源にはほとんど依存していない。
特定財源見直し一般財源化も今後の財政改革のキーワードになるが、必要な歳出と不必要もしくは先送りできる歳出なのかどうかを明確にすることが必要であって、看板のかけ替えは意味をなさない。

道づくりのQ&Aを見ると「道路をもっと安くつくれないの?」などのモットモナ質問と回答が記述されているので参照されたい


道路の現状把握

国土交通省 資料「日本の道路」−暮らしと産業の道づくり−に詳細な資料があるので参照頂きたい。ここでは興味深いところのみの引用する。

日本では食料品、日用品等主要品目の輸送のほとんどは自動車輸送に頼っている。 [日常生活を支える自動車輸送]

道路は、交通機能として 物理的に行動範囲を広げるとともに物流や情報の根幹を支える。また空間機能として 都市の街区を形成する市街地形成 延焼防止や消防活動としての防災空間となる。その他、緑地を取込むなどして緩衝空間やアメニティーゾーンとしても発展する。 [多様で多面的な機能を果たす道路]

日本は先進諸外国に比べ高規格幹線道路の整備が遅れている。平地が少ない島国日本の地理的要因で道路敷設費が高コスト化するからか。 [高速道路整備水準の国際比較]

なにも高速道路の整備だけではない。沿道の環境の向上や安全性向上につながる歩道の整備も遅れている。 [立ち遅れている歩道の整備(歩道の設置状況)]
共同溝の整備はコストがかかる為に全町村で取り入れる必要もないが、都市部ではライフラインの安全性確保と将来的な保守コスト削減、有効な空間利用などの大きなメリットがある。 [共同溝の整備(共同溝)]


道路と経済の関係

道路の整備を欲しているのは、なにも政治家だけではない。高規格幹線道路の通っていない町村はもちろん、都市部でも渋滞の緩和や、街路樹や防音壁による沿線環境の改善など、道路整備への強い要望がある。 [道路整備への強いニーズ]

道路整備は極めて即効性の高い景気対策になる。 物流の新たなルートが整備されたり時間が短縮されることにより、産業が拡大し地方でも新たな産業が発生する。また物流コストの安定により消費コストが下がる。沿線土地の高収益化に伴い不動産の流通が活性化する。 [公共投資の乗数効果(道路投資の乗数効果)]  [道路整備の効果(マクロ経済効果)] [高速道路による産業の誘致(工場立地)]

なににもまして、道路の整備は交通安全や防災に大きく寄与し、その利便性が国民の生活を豊かにする。


歴史にみる道路の発達

奈良時代にシルクロードの終着点として栄えた平城京では幅員74mの朱雀大路を中心に10万人都市の天平文化が華開いた。
慶長9年(1604)江戸幕府は、牛車の妨げとなる石を取りのぞき 主要な街道の両側には並木を植えるなど全国規模で道路拡幅や整備事業にあたった。地方都市を結ぶいわゆる五街道を中心に産業や文化が栄え、その後の日本の道路網の基礎を築いた。
第七代大阪市長 関一(せきはじめ)はそれまで広くとも 6m程度の幅員しかなかった大阪の主要道路を 大正5年に堺筋を幅員23m 大正10年には御堂筋を幅員 43.6mにし地下には鉄道を走らせるという壮大な都市計画を打ち立てた。当時市民は「船場の真ん中に稲を植える気か」と猛反発したらしいが、後の大阪の繁栄にはこの都市計画による恩恵があった。  [御堂筋のいちょう並木]参照


政治家は勘違いしていないか?

多くの国民が道路投資を不快に思うのも無理はない。

  • 年度末に道路工事が増える
  • 上下水道、ガス、電気、電話、それぞれベッコに道を掘り返しては埋める
  • 本州四国連絡橋のように2ルートで良いものが3ルートに増えた
  • 神戸空港のようにあきらかに地域の(政治家の)エゴで計画が進行する
  • こういった事例を挙げればきりがない

日本は経済危機なのだから、地域的な経済効果よりも国益優先で事業を取捨選択すべきだ。勘違いをした政治家のエゴでバカみたいな道路をつくられちゃ たまったものじゃない。 国益となる事業には積極的に投資をすれば良いし、今でなくてもよい事業は先延ばしをする。明らかに収支のとれない競技場やフォーラム会場など箱物は後回しにすれば良いのだ。即効性の高い投資なのだから、タイミングをのがさず、適切な量を必要なところに投資をするなにも道路投資に消極的になる必要はない

2002.01.04

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